危険物乙4:危険物保安監督者・危険物保安統括管理者・危険物施設保安員とは?業務内容も詳しく解説

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今回は危険物乙4の「危険物に関する法令」で出題される危険物保安監督者・危険物保安統括管理者・危険物施設保安員とは何かについて業務内容を交えながら詳しく解説していきます。

※「危険物に関する法令」の詳細は「危険物乙4の法令の覚え方とポイントまとめ!過去問題40問付き!」をご覧ください。

危険物乙4を受験予定の人は必ずチェックしておきましょう。

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危険物保安監督者の資格と届出について

製造所等において、危険物の取扱作業に関する保安の監督をする者を危険物保安監督者といいます。

危険物保安監督者の資格は、甲種危険物取扱者または乙種危険物取扱者で、製造所等において6ヶ月以上の危険物取扱いの実務経験を有する者でなければなりません。

丙種危険物取扱者は、危険物保安監督者になることはできません。

所有者等には、危険物保安監督者の選任・解任を市町村長等に遅滞なく届け出る義務があります。

危険物保安監督者の業務内容

危険物保安監督者は以下のような業務を行う必要があります。

1:貯蔵・取扱いに関する技術上の基準や予防規程などに定める保安基準に適合するよう、危険物取扱作業者に対して必要な指示を行う。

2:火災等の災害が発生した場合は、作業者を指揮して応急措置を講じ、直ちに消防機関等へ連絡をする。

3:危険物施設保安員を置く製造所等にあっては、危険物施設保安員に必要な指示を行い、危険物施設保安員を置かない製造所等にあっては、危険物施設保安員の業務を行う。

4:火災等の災害の防止に関し、隣接する製造所等その他関連施設の関係者との間に連絡を保つ。

5:危険物の取扱作業の保安に関し、必要な監督業務を行う。

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危険物保安監督者の必要な製造所等

危険物保安監督者を選任しなければならない製造所等は、危険物の類、指定数量の倍数、危険物の引火点によって定められています。

しかし、これらの条件に関係なく危険物保安監督者を選任しなければならない製造所等としては以下の5つがあります。

  • 製造所
  • 屋外タンク貯蔵所
  • 給油取扱所
  • 移送取扱所
  • 一般取扱所(容器の詰替などを除く)

すべての移動タンク貯蔵所には、危険物保安監督者を選任する必要はありません。

危険物保安監督者の解任命令

市町村長等は製造所等の所有者等に対し、以下のような場合に危険物保安監督者の解任を命ずることが可能です。

  • 危険物保安監督者が消防法や消防法に基づく命令の規定に違反したとき。
  • 危険物保安監督者にその業務を行わせることが公共の安全の維持もしくは災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがあると認めるとき。

危険物保安監督者のほかに、保安の業務に携わる者には、危険物保安統括管理者と危険物施設保安員がいます。

危険物保安統括管理者とは?

複数の製造所等を有し、大量の第4類の危険物を取り扱う事業所において、事業所全体の保安の業務を統括管理する者を危険物保安統括管理者といいます。

所有者等には、危険物保安統括管理者の選任・解任を市町村長等に遅滞なく届け出る義務があります。

危険物保安統括管理者に資格は特に必要ではありませんが、その事業の実施に関して統括管理できる者でなければなりません。

そして、第4の危険物を取り扱う以下の事業所では、危険物保安統括管理者を選任する必要があります。

  • 指定数量の倍数が3,000以上の、製造所および一般取扱所
  • 指定数量以上の移送取扱所

※指定数量の詳細は「危険物乙4の指定数量とは?覚え方の語呂合わせと計算・倍数の問題付き」をご覧ください。

危険物保安統括管理者の解任命令

市町村長等は製造所等の所有者等に対して、以下のような場合に危険物保安統括管理者の解任を命ずることができます。

  • 危険物保安統括管理者が消防法や消防法に基づく命令の規定に違反したとき。
  • 危険物保安統括管理者にその業務を行わせることが公共の安全の維持もしくは災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがあると認めるとき。

危険物施設保安員とは?

危険物保安監督者のもとで、製造所等の構造や設備に関する保安の業務を行う者を危険物施設保安員といいます。

指定数量の倍数が100以上の製造所および一般取扱所とすべての移送取扱所の所有者等には、危険物施設保安員の選任が義務づけられています。

ただし、市町村長等への届出義務はありません。

また、危険物施設保安員の解任命令などが発令されることもありません。

危険物施設保安員も資格は特に必要ありませんが、製造所等の構造や設備に詳しい者を定める必要があります。

危険物施設保安員の業務内容

危険物施設保安員は以下のような業務を行う必要があります。

1:製造所等の構造、設備を技術上の基準に適合するように維持するため、定期点検などを実施し、点検を行った場所の点検状況、実施した措置を記録し、その記録を保存する。

2:製造所等の構造、設備に異常を発見した場合は、危険物保安監督者や関係者に連絡し、状況を判断して適当な措置を講ずる。

3:火災が発生したときまたはその危険性が著しいときは、危険物保安監督者と協力して、応急の措置を講ずる。

4:製造所等の計測装置、制御装置、安全装置等の機能を適正に保持するための保安管理。

練習問題

最後に、本記事で解説した内容が知識として定着しているかを試すための練習問題をご用意しました。

危険物乙4を受験予定の人はぜひ解いてみてください。

※もっとたくさんの練習問題を解きたい人は「危険物乙4の練習問題!すべて無料問題かつ本番と同じ問題数・難易度です」をご覧ください。

【練習問題】

危険物保安統括管理者、危険物保安監督者および危険物施設保安員について、誤っているものを1つ選びなさい。

  1. 危険物施設保安員は、危険物保安監督者の指示に従って、製造所等の点検業務、およびその構造・設備に関する保安のための業務を行う。
  2. 危険物保安監督者は、製造所等の所有者、管理者または占有者が選任する。
  3. 危険物保安統括管理者は、当該事業所においてその事業の実施を統括管理する者をもって充てなければならない。
  4. 危険物保安統括管理者はおよび危険物施設保安員は、甲種または乙種の危険物取扱者免状を有する者でなければならない。
  5. 危険物保安監督者は、甲種もしくは乙種危険物取扱者(取得した類のみ)として、製造所等で危険物の取扱いに関する実務に6ヶ月以上従事した者でなければならない。

【解答&解説】

正解は4・・・(答)です。

危険物保安統括管理者および危険物施設保安員に関しては、資格上の規定はないので、必ずしも危険物取扱者の資格は必要とはされません。

ただし、危険物保安監督者に関しては、その責務上、甲種または乙種の危険物取扱者免状を有する者でなければならないと規定されています。

※免状の詳細は「危険物乙4の免状はいつ届く?申請期限は?更新方法や紛失時の対応・免許証との違いは?」をご覧ください。

以上

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