
今回は危険物乙4の「危険物に関する法令」で出題される屋外タンク貯蔵所の基準と屋内タンク貯蔵所の基準について解説します。
※「危険物に関する法令」の詳細は「危険物乙4の法令の覚え方とポイントまとめ!過去問題40問付き!」をご覧ください。
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位置の基準(屋外タンク貯蔵所)
屋外にあるタンクで危険物を貯蔵し、または取り扱う貯蔵所を屋外タンク貯蔵所といいます。
屋外タンク貯蔵所には、保安距離と保有空地が必要です。
屋外タンク貯蔵所の保有空地は、指定数量の倍数によって定められています。
※指定数量について詳しく学びたい人は「危険物乙4の指定数量とは?覚え方の語呂合わせと計算・倍数の問題付き」をご覧ください。
引火点を有する危険物を貯蔵し、または取り扱う屋外タンク貯蔵所には、火災による隣接地域への延焼を防止するため、敷地内距離の確保が義務づけられています。
敷地内距離とは、タンクの側板から敷地境界線までの距離を指します。
構造の基準(屋外タンク貯蔵所)
屋外タンク貯蔵所で危険物を貯蔵し、または取り扱うタンクを屋外貯蔵タンクといい、その主な構造の基準は以下の通りです。
1:屋外貯蔵タンクは、危険物の爆発等によって、タンク内の圧力が異常に上昇した場合、内部のガスまたは蒸気を上部に放出できる構造とする。
2:屋外貯蔵タンクの外面には、さび止めの塗装をし、底板を地盤面に接して設ける場合は、底板の外面の腐食を防止する措置を講ずる。
設備の基準(屋外タンク貯蔵所)
屋外貯蔵タンクの主な設備の基準は以下の通りです。
1:屋外貯蔵タンクのうち、圧力タンクには安全装置を設ける。圧力タンク以外のタンクには無弁通気管または大気弁付通気管を設ける。
2:液体の危険物の屋外貯蔵タンクには、危険物の量を自動的に表示する装置を設ける。
3:液体の危険物の屋外貯蔵タンクの注入口は、火災予防上支障のない場所に設け、注入口には弁またはふたを設ける。
4:屋外貯蔵タンクの水抜管は、原則としてタンクの側板に設ける。
防油堤の基準(屋外タンク貯蔵所)
二硫化炭素を除く液体の危険物を貯蔵し、または取り扱う屋外貯蔵タンクの周囲には液体の危険物が漏れたときの流出防止用に防油堤を設けなければなりません。
防油堤に関する主な基準は以下の5つです。
1:防油堤の容量は、屋外貯蔵タンクの容量の110%以上とする。2つ以上の貯蔵タンクがある場合は、最大の貯蔵タンクの容量の110%以上とする。
【例題】
同一の防油堤内に、重油500kL、軽油600kL、灯油300kLの3つの屋外貯蔵タンクを設置する場合、この防油堤の必要最小限の容量は何kLになるか求めよ。
【解答&解説】
3つのタンクのうち、最も容量の大きいのは、軽油の600kLです。
よって、防油堤の必要最小限の容量=600kL × 110%=660kL・・・(答)となります。
2:防油堤は鉄筋コンクリートまたは土で造り、高さは0.5m以上とし、面積は80,000m2以下とする。
3:防油堤内に設置するタンクの数は、原則として10以下とする。
4:防油堤には、防油堤内部に溜まった水を外部に排水するための水抜口を設け、水抜口を開閉する弁などを防油堤の外部に設ける。
5:高さが1mを超える防油堤には、おおむね30mごとに防油堤内に出入りする階段を設置するか、土砂の盛上げなどを行う。
貯蔵の基準(屋外タンク貯蔵所)
屋外タンク貯蔵所における貯蔵の基準は以下の通りです。
1:屋外貯蔵タンクの計量口は、計量するとき以外は閉鎖しておく。
2:屋外貯蔵タンクの元弁や注入口の弁またはふたは、危険物の注入・排出時以外は、閉鎖しておく。
3:屋外貯蔵タンクの防油堤の水抜口は、通常閉鎖しておく。
4:屋外貯蔵タンクの防油堤内部に滞油または滞水した場合は、速やかに排出する。
5:屋外貯蔵タンクにアルキルアルミニウム等またはアセトアルデヒド等を注入するときは、あらかじめタンク内の空気を不活性ガス(窒素など)と置換しておく。
元弁とは、液体の危険物を移送するための配管に設けられた弁のうち、タンクの直近にあるもののことです。
また、アルキルアルミニウム等とは、第3類の危険物のうち、アルキルアルミニウムやアルキルリチウムのことで、アセトアルデヒド等とは、第4類の危険物のうち、特殊引火物のアセトアルデヒドや酸化プロピレンのことです。
位置・構造の基準(屋内タンク貯蔵所)
屋内にあるタンクで危険物を貯蔵し、または取り扱う貯蔵所を屋内タンク貯蔵所といいます。
屋内タンク貯蔵所には、保安距離、保有空地とも必要としません。
屋内タンク貯蔵所で危険物を貯蔵し、または取り扱うタンクを屋内貯蔵タンクといい、屋内貯蔵タンクを設置する場所をタンク専用室といいます。
屋内貯蔵タンクとタンク専用室の主な構造の基準は以下の通りです。
1:屋内貯蔵タンクは、原則として平家建の建築物に設けられたタンク専用室に設置する。
2:屋内貯蔵タンクとタンク専用室の壁との間隔や、同一のタンク専用室に2つ以上のタンクを設置する場合のタンク相互の間隔は、0.5m以上とする。
3:屋内貯蔵タンクの容量は、指定数量の40倍以下とする。ただし、第4石油類および動植物油類以外の第4類の危険物の場合は、20,000L以下とする。
4:屋内貯蔵タンクの外面には、さび止めの塗装をする。
5:タンク専用室の壁、柱、床は耐火構造とし、はりと屋根は不燃材料で造り、かつ、天井を設けない。
6:タンク専用室の延焼のおそれのある外壁は、出入口以外の開口部を有しない壁とする。
7:タンク専用室の出入口のしきいの高さは、床面から0.2m以上とする。
8:タンク専用室の窓や出入口には防火設備を設ける。延焼のおそれのある外壁に設ける出入口には、随時開けることができる自動閉鎖の特定防火設備を設ける。
9:タンク専用室の窓・出入口にガラスを用いる場合は、網入ガラスとする。
10:液状の危険物の屋内貯蔵タンクを設置するタンク専用室の床は、危険物が浸透しない構造とし、適当な傾斜をつけて貯留設備を設ける。
設備の基準(屋内タンク貯蔵所)
屋内貯蔵タンクとタンク専用室の主な設備の基準は以下の通りです。
1:屋内貯蔵タンクのうち、圧力タンクには安全装置を設ける。圧力タンク以外のタンクには、無弁通気管を設ける。
2:液体の危険物の屋内貯蔵タンクには、危険物の量を自動的に表示する装置を設ける。
3:タンク専用室には、危険物の貯蔵・取扱いのために必要な採光、照明、換気および排出の設備を設ける。
屋内タンク貯蔵所の貯蔵の基準は、屋外貯蔵タンクの基準と同様に、屋内貯蔵タンクの計量口、元弁、注入口の弁またはふたは、通常閉鎖しておきます。
以上
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