危険物乙4:酸と塩基・酸化と還元とは?リトマス紙など聞き馴染みのある用語も登場!

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今回は危険物乙4の物理・化学で出題される酸と塩基・酸化と還元について解説していきます。

※危険物乙4の物理・化学の詳細は「危険物乙4の物理化学は難しい?過去問や覚え方・ポイントや計算問題は?」をご覧ください。

酸と塩基・酸化と還元の分野ではリトマス紙など聞き馴染みのある用語も登場するので、比較的理解はしやすいでしょう。

危険物乙4を受験予定の人はぜひ最後までお読みください。

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前提知識:イオンとは?

原子や原子団が正または負の電荷を帯びたものをイオンといいます。

水素イオン(H)やナトリウムイオン(Na)のように正の電荷を持つイオンを陽イオンといい、「+」で示します。

水酸化物イオン(OH)や塩化物イオン(CI)のように負の電荷を持つイオンを陰イオンといい、「-」で示します。

酸と塩基

酸や塩基は、水素イオンまたは水酸化物イオンによって決まります。

水に溶けると電離して水素イオン(H)を生じる物質、または他の物質に水素イオンを与える物質のことを酸といいます。

水溶液は酸性を示します。

例えば、塩酸の場合だと以下のようになります。

HCI → H+ CI

塩基(アルカリ)

水に溶けると電離して水酸化物イオン(OH)を生じる物質、または、他の物質から水素イオン(H)を受け取る物質を塩基(アルカリ)といいます。

水溶液は塩基性を示します。

例えば、水酸化ナトリウムの場合だと以下のようになります。

NaOH → Na+ OH

中和・塩

酸と塩基を混合したときに、塩と水を生成する反応を中和反応または中和といいます。

例えば、塩酸と水酸化ナトリウムを混合すると、塩化ナトリウム(塩)と水を生成します。

これを化学式に表すと以下のようになります。

HCI + NaOH → NaCl + H2O

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水素イオン指数

ある溶液の酸性や塩基性の強弱は、水素イオン指数(pH)によって判定できます。

※pHはペーハーまたはピーエイチと読みます。

pH値は0~14で表され、pH7が中性を示します。

pH7より数値が小さければ小さいほど強い酸性を示し、pH7より数値が大きければ大きいほど強い塩基性を示します。

リトマス紙

ある溶液が酸性であるか塩基性であるかはリトマス紙で判定できます。

酸の場合、青色のリトマス紙が赤色になります。

塩基の場合、赤色のリトマス紙が青色になります。

リトマス紙

酸化と還元

酸化と還元にはそれぞれ2つの定義があります。

1つは酸素と水素の授受による定義で、もう1つは電子(e)の授受による定義です。

<酸化の定義>

  1. ある物質が酸素(O)と化合したり、水素(H)を奪われたりすること。
  2. ある物質が電子を失うこと。

<還元の定義>

  1. ある物質が酸素を奪われたり、水素と化合したりすること。
  2. ある物質が電子を受け取ること。

酸化と還元は必ず同時に起こります。

これを酸化還元反応といいます。

ある物質が酸化されている反応式には、必ず還元されている物質が含まれています。

例として、銅と硫化水素のそれぞれの酸化還元反応をみてみましょう。

1:酸素・水素の授受による酸化・還元

2Cu + O2 → 2CuO(銅は酸化され、酸素分子が還元されている)

H2S + Cl2 → 2HCl + S(硫化水素は酸化され、塩素分子が還元されている)

2:電子の授受による酸化・還元

2Cu → 2Cu2++ 4e(酸化反応)

O2 + 4e→ 2O2-(還元反応)

※同時に起こっているので、2Cu+O2→2CuOとなる。

H2S → 2H + S + 2e(酸化反応)

Cl2 + 2e→ 2Cl(還元反応)

※同時に起こっているので、H2S+Cl2→2HCl+Sとなる。

酸化と還元は同時に起こりますが、着目する物質によって酸化反応と表したり、還元反応と表したりします。

酸化反応と還元反応の具体例を以下の表にあげます。

反応
酸化反応• 鉄がさびる
• 炭素が酸素と化合して一酸化炭素になる。
• メタノールが燃焼して二酸化炭素と水蒸気になる。
• 銅が加熱されて酸化銅になる。
• 石炭が燃焼して二酸化炭素になる。
還元反応• 二酸化炭素が赤熱した炭素に触れて一酸化炭素になる。

酸化剤と還元剤

相手の物質を酸化する目的で使用されるものを酸化剤といい、相手の物質を還元する目的で使用するものを還元剤といいます。

このとき、酸化剤自身は還元され、還元剤自身は酸化されます。

代表的な酸化剤と還元剤は以下の通りです。

  • 酸化剤=酸素、塩素酸カリウム、硝酸、第1類および第6類の危険物は酸化性物質
  • 還元剤=水素、一酸化炭素、鉄、ナトリウム、第4類の危険物は還元性物質

練習問題

最後に、酸と塩基・酸化と還元に関する練習問題をご用意しました。

本番の危険物乙4と同じくらいの難易度なので、ぜひ解いてみてください。

※もっとたくさんの練習問題を解きたい人は「危険物乙4の練習問題!すべて無料問題かつ本番と同じ問題数・難易度です」をご覧ください。

【練習問題1】

酸と塩基について誤っているものはどれか。1つ選びなさい。

  1. 酸は、青色リトマス試験紙を赤変させる。
  2. 塩基は、赤色リトマス試験紙を青変させる。
  3. 酸と塩基から、塩と水のできる反応を中和という。
  4. 水溶液中では電離して、酸は水酸化物イオンを、塩基は水素イオンを生ずる。
  5. 塩基のうち、特に水に溶けるものをアルカリという。

【解答&解説】

正解は4・・・(答)です。

水溶液中で発生するのは、酸からは水素イオン、塩基からは水酸化物イオンです。

【練習問題2】

酸化と還元について誤っているものはどれか。1つ選びなさい。

  1. 物質が酸素と化合することを酸化という。
  2. 化合物が水素を失うことを酸化という。
  3. 物質が水素と化合することを還元という。
  4. 物質が電子と結合することを還元という。
  5. 酸化と還元は同時に起こらない。

【解答&解説】

正解は5・・・(答)です。

化学反応では、一方が酸化されれば必ず他方に還元が起こっています。

酸化だけ、還元だけが起こっているということはあり得ません。

以上

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