
本記事のタイトルの通り、危険物乙4に合格するために必要な勉強時間は40~60時間程度と言われることが多いです。
今回は危険物乙4について日本一詳しい私カイトが、危険物乙4の勉強時間について徹底解説していきます。
ちなみにですが、危険物乙4にはたった10時間の勉強で合格できる方法があります。
これさえあれば40〜60時間の勉強をしなくても合格に大きく近づきます。
これは私が5年以上も危険物乙4の研究を続ける中で生み出した、どの本にも載っていない超コスパの良い究極の勉強法です。
興味ある人はぜひ以下のボタンからその方法をチェックしてください。
危険物乙4の勉強時間は40~60時間と言われてます!
一般的に、危険物乙4に合格するために必要な勉強時間は40~60時間と言われてます。
1日2時間の勉強を継続した場合、合格までに必要な期間は20〜30日ということになります。
「危険物乙4は国家資格で履歴書に書ける!書き方・正式名称は?」でも解説している通り、危険物乙4は立派な国家資格です。
20〜30日の勉強期間で国家資格に合格できると考えると、危険物乙4の難易度はそこまで高くはないことがお分かりいただけるかと思います。
※ちなみにですが、次の3つの有名な国家資格について、合格に必要な勉強時間は以下の通りと言われています。
資格名 | 合格に必要な勉強時間 |
---|---|
公認会計士 | 2,500~3,500時間 |
弁護士 | 5,000〜8,000時間 |
不動産鑑定士 | 3,000~4,000時間 |
令和元年〜令和5年における危険物乙4の合格率推移は以下の通りとなっており、合格率は毎年30%〜40%弱であることがお分かりいただけます。
年度 | 受験者数[人] | 合格者数[人] | 合格率[%] |
---|---|---|---|
令和5年 | 223,797 | 71,670 | 32.0 |
令和4年 | 223,009 | 70,211 | 31.5 |
令和3年 | 234,481 | 84,564 | 36.1 |
令和2年 | 200,876 | 77,466 | 38.6 |
令和元年 | 221,867 | 85,669 | 38.6 |
危険物乙4の難易度については「危険物乙4の合格率推移!難しくなった?難易度は?難しいから諦める人も?」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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危険物乙4の合格基準は?
危険物乙4の本番試験では全部で35問の問題が用意されており、以下の順番で出題されます。
- 危険物に関する法令(15問)
- 基礎的な物理学及び基礎的な化学(10問)
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(10問)
※「危険物乙4の試験時間は2時間で問題数は35問!試験は何時から開始?途中退出も可能!」もぜひ合わせてご覧ください。
それぞれの問題例は以下の通りです。
【危険物に関する法令の問題例】
ガソリンを貯蔵することができない貯蔵所はどれか。1つ選びなさい。
- 屋内タンク貯蔵所
- 地下タンク貯蔵所
- 屋外タンク貯蔵所
- 屋内貯蔵所
- 屋外貯蔵所
【解答&解説】
正解は5・・・(答)です。
屋外貯蔵所で貯蔵できる危険物は以下です。
- 第2類危険物:硫黄、引火性固体で引火点21℃未満のもの
- 第4類危険物:第1石油類(引火点が0℃以上のもの)、アルコール類、第2石油類、第3石油類、第4石油類、動植物油
なお、ガソリンの引火点は-40℃以下なので該当しません。
※「危険物乙4の法令の覚え方とポイントまとめ!過去問題40問付き!」もぜひ合わせてご覧ください。
【基礎的な物理学及び基礎的な化学の問題例】
用語の説明について、誤っているものはどれか。1つ選びなさい。
- 単体とは、水素や酸素のように1種類の元素からできている純物質をいう。
- 化合物とは、水のように2種類以上の元素からなる純物質をいう。
- 混合物とは、複数の物質が互いに化学結合せずに混ざりあったものをいう。
- 同素体とは、ダイヤモンドと黒鉛のように同じ元素からできていて、性質が異なる2種類以上の単体をいう。
- 異性体とは、分子式と分子内の構造が同じで、性質が異なる物質をいう。
【解答&解説】
正解は5・・・(答)です。
異性体とは、分子式が同じでも、分子内の構造が異なるために性質が異なる物質のことです。
異性体には構造異性体と立体異性体などがあります。
※「危険物乙4の物理化学は難しい?過去問や覚え方・ポイントや計算問題は?」もぜひ合わせてご覧ください。
【危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の問題例】
危険物の類ごとの性状について、誤っているものはどれか。1つ選びなさい。
- 第1類:酸化性の固体である。
- 第2類:可燃性の固体である。
- 第4類:引火性の液体または可燃性の気体である。
- 第5類:自己反応性の液体または固体である。
- 第6類:酸化性の液体である。
【解答&解説】
正解は3・・・(答)です。
第4類危険物はすべて引火性液体です。気体は該当しません。
危険物乙4の合格点・合格ライン(合格基準)は各分野の正答率が60%以上であることです。
つまり、危険物乙4の合格するには、
- 危険物に関する法令:15問中9問以上の正解
- 基礎的な物理学及び基礎的な化学:10問中6問以上の正解
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:10問中6問以上の正解
を叩き出す必要があります。
1分野で100%の正答率(=満点)を取れたとしても、他の1分野の正答率が60%未満だと不合格になってしまうのでご注意ください。
危険物乙4の合格基準については「危険物乙4の合格点・合格ライン・合格基準が一目でわかる!出題される問題例と合わせて解説!」で詳しく解説しているので、気になる人はぜひ参考にしてください。
危険物乙4は独学の勉強でも合格できる?
危険物乙4は独学の勉強でも十分に合格が狙えます。
現在は本屋やAmazonなどで数多くの参考書やテキストが販売されているため、それを購入してしっかりと内容を理解すれば独学の勉強でも合格することは可能です。
※「危険物乙4のおすすめテキスト・参考書・問題集ランキング2025!人気なのはどれ?」もぜひ合わせてご覧ください。
独学で勉強をする際には以下のポイントを必ず抑えましょう。
- 自分に合った参考書を購入する
- 勉強を始める時点で申し込みを行う
- 物理化学から勉強する
- 法令問題に手を抜かない
- 語呂合わせを活用する
- 計算問題も必ず対策する
- 頻出問題を把握する
- 過去問演習を徹底的に行う
- 移動時間を有効活用する
- 試験直前は勉強時間を増やす
特に3の「物理化学から勉強する」は非常に重要です。
多くの参考書・テキストは本番の試験にならって
- 危険物に関する法令
- 基礎的な物理学及び基礎的な化学
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
の順番で解説が行われていることがほとんどです。
しかし、筆者は
- 基礎的な物理学及び基礎的な化学
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
- 危険物に関する法令
の順番で勉強を進めることをおすすめします。
「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」では「基礎的な物理学及び基礎的な化学」で学習した内容が役に立つケースが多いためです。
「危険物に関する法令」は「基礎的な物理学及び基礎的な化学」と「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」を理解した上で勉強すると理解しやすいので、最後に勉強した方が効率良く覚えられます。
上記でご紹介した10個のポイントについては「危険物乙4に受かるコツ10選!受かる気がしない人が受かる方法とは?」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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危険物乙4に40~60時間の勉強時間で合格するための具体的スケジュール
危険物乙4を日本トップクラスに熟知している筆者が考えた、危険物乙4に40~60時間の勉強時間で合格するための具体的スケジュールは以下の通りです。
※勉強時間=1日2時間 × 30日を想定したスケジュールとなっています。
- 1〜5日目:「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の勉強
- 6〜10日目:「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」の勉強
- 11〜20日目:「危険物に関する法令」の勉強
- 21〜30日目:問題演習
それぞれについて詳しく解説します。
1〜5日目:「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の勉強
1〜5日目は参考書・テキストを使って「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の勉強を行います。
「基礎的な物理学及び基礎的な化学」では中学・高校で学習した物理・化学の基礎知識が出題されます。
計算問題も出題されますが、参考書・テキストに書いてあることを理解しればそこまで難しくないので、計算問題も絶対に捨てないようにしてください。
※「危険物乙4の計算問題で必要な公式まとめと過去問に似た例題!難しい?捨てるのはあり?」もぜひ参考にしてください。
危険物乙4の参考書・テキストの中にはイラストや図解があまり使用されておらず、文字量がかなり多いものもあるのでご注意ください。
文字が多くても平気な人はそのような参考書を購入して学習を進めても問題ないですが、文字を読むのが苦手な人はイラストや図解が豊富に使用されている参考書を購入すると良いでしょう。
危険物乙4に限らずですが、参考書は実際に中身を見て、自分が勉強を続けられそうな内容・構成になっているかを確認してから購入するのがおすすめです。
なので、危険物乙4の参考書を購入する人はAmazonなどのネットで購入するのではなく、実際に本屋にまで足を運び、立ち読みをした上で購入しましょう。
ちなみにですが、筆者のおすすめ参考書はユーキャンから出版されている『乙種第4類危険物取扱者 速習レッスン』です。

この参考書は危険物乙4の出題傾向を徹底的に分析し、重要ポイントを厳選して解説しています。
分かりやすい解説やイラスト・語呂合わせなども工夫満載で、効率的に学習可能です。
○×テストや模擬試験2回分も収録されており、知識定着に最適な参考書です。
※「危険物乙4の模擬試験が無料!丁寧な解答・解説付き!」もぜひ合わせてご覧ください。
6〜10日目:「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」の勉強
6〜10日目は「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」の勉強を行います。
上記でも解説した通り、「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」では「基礎的な物理学及び基礎的な化学」で学習した内容が役に立つケースが多いので、「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の内容をしっかりと理解できていればスムーズに勉強が進むでしょう。
11〜20日目:「危険物に関する法令」の勉強
11〜20日目は「危険物に関する法令」の勉強を行います。
「危険物に関する法令」は3科目の中で最も試験範囲が広いので、時間をかけて問題ありません。
「危険物に関する法令」では以下のように細部の知識が問われる問題も頻出です。
【例題】
移動タンク貯蔵所の技術上の基準について、a〜cに適合する組み合わせとして、正しいものを1つ選びなさい。
移動貯蔵タンクの容量は【a】以下とし、かつその内部に【b】以下ごとに区切る間仕切りを厚さ【c】以上の鉄板またはこれと同等以上の機械的性質を有する材料で気密に造る。
a | b | c | |
---|---|---|---|
1 | 20,000L | 2,000L | 2.3mm |
2 | 20,000L | 2,000L | 3.2mm |
3 | 30,000L | 4,000L | 3.2mm |
4 | 30,000L | 4,000L | 2.3mm |
5 | 40,000L | 4,000L | 3.2mm |
【解答&解説】
正解は3・・・(答)です。
危政令第15条第1項第3号により、以下のように規定されています。
移動貯蔵タンクは、容量を30,000L以下とし、かつその内部に4,000L以下ごとに完全な間仕切りを厚さ3.2mm以上の鉄板またはこれと同等以上の機械的性質を有する材料で設けること
暗記が苦手な人は語呂合わせを活用することをおすすめします。
例えば、上記の例題の【a】は以下の語呂合わせを知っていることで解くことが可能です。
異端者さんはいらない
※異端者=移動タンク貯蔵所に、さんは=30,000(タンクの容量は30,000L以下)、いらない=危険物保安監督者は不要
危険物乙4で使える語呂合わせは「危険物乙4の語呂合わせ・覚え方54選!危険物乙4受験者は必ず覚えておこう!」でご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
21〜30日目:問題演習
参考書・テキストで知識を定着させたら、あとはひたすら問題演習を積むのみです。
危険物乙4では過去問の類似問題がたくさん出題されるのが特徴です。
※「危険物乙4の過去問・試験問題50問が無料!解説付き!PDFも配布!」もぜひ合わせてご覧ください。
例えば、以下2つの問題はともに危険物乙4の過去問ですが、内容がかなり似ていることがわかります。
【問題1】
危険物保安監督者を選任しなくてもよい製造所等はどれか。
- 製造所
- 屋外タンク貯蔵所
- 移動タンク貯蔵所
- 給油取扱所
- 移送取扱所
【解答&解説】
正解は3・・・(答)です。
危険物保安監督者を選任しなければならない製造所等は以下の5つのみです。
- 製造所
- 屋外タンク貯蔵所
- 給油取扱所
- 移送取扱所
- 一般取扱所(容器の詰替などを除く)
移動タンク貯蔵所とは一般にタンクローリーのことをいい、危険物保安監督者の選任は不要です。
【問題2】
法令上、危険物保安監督者を定めなければならない製造所等に該当するものとして、正しいものはどれか。
- 指定数量の倍数が30の屋外貯蔵所
- 指定数量の倍数が30を超える移動タンク貯蔵所
- 指定数量の倍数が30を超える危険物を容器に詰め替える一般取扱所
- 指定数量の倍数が30を超える引火点が40℃以上の第4類の危険物のみを取り扱う販売取扱所
- 指定数量の倍数が30を超える引火点が40℃以上の第4類の危険物のみを貯蔵する屋内タンク貯蔵所
【解答&解説】
正解は5・・・(答)です。
なので、危険物乙4の対策において過去問演習を徹底的に行うことは非常に効率的です。
危険物乙4の過去問は公論出版から販売されている『乙種4類 危険物取扱者試験』に500問以上掲載されているので、危険物乙4を受験予定の人は購入することをおすすめします。料金は税込1,870円です。

問題演習で間違えた問題は必ず復習を行い、次に出題されたときは絶対に間違えないようにしましょう。
問題演習で間違えた問題をひたすら暗記していくだけでも合格にかなり近づきます。
🔽 40〜60時間の勉強は不要! 🔽
今回は危険物乙4の勉強時間について解説しました。
勉強時間=40〜60時間と聞くと大変そうですが、実際は1日2時間の勉強を20〜30日継続するだけです。
危険物乙4はそこまで難しい試験ではないため、しっかりと勉強すればほぼ確実に合格できるのでご安心ください。